松山町の家

photo © Fujinari Miyazaki

お施主様とお話しする中で、「土間」の雰囲気が好きなのでどこかに取り入れられたら、という何気ない一言から、思い切って土間スペースを広くとった計画をご提案しました。

玄関を開けるとモルタル仕上げの広い土間があり、鉄骨階段が象徴的な存在となっています。普段よく使う荷物や靴はロッカーを設けて見せる収納とし、より土間らしさを楽しめる計画としました。また、使用頻度の少ないものや雑多なものを隠せるよう扉付の収納も設けています。

リビングには大きな吹抜けを設け、2階のフリースペースと繋がります。リビングの壁面は、独特の風合いをもつ塗料を、お施主様と私たちでペイントしました。無垢オーク材のフローリングとの相性も良く、夜は照明を当てることで、よりその風合いが引き立ちます。

キッチンは、ダイニングテーブルと一体となったものを採用しました。大型で存在感があり、天板と扉を同じ素材でつくることで、家具のような佇まいのキッチンとなっています。

外壁材はガルバリウム鋼板と塗り壁、玄関ドアはチーク材の木製ドアを採用し、異なる素材のコントラストが特徴的な外観としました。

​土間スペースの家具、飾り棚の小物、ペイントした壁に吊り下げたドライフラワーなど、暮らしを楽しめる魅力的な住まいとなりました。

建築データ
●建築面積:22.04坪 ●延床面積:31.80坪 ●UA値:​0.43W/㎡・K(断熱等級6・HEAT20 G2グレード) ●C値:0.1㎠/㎡ ●低炭素住宅